くらし情報『「誰も排除しない」の説得力――映画『チョコレートな人々』久遠チョコレートが問いかける「働く」ということ』

2023年1月28日 07:00

「誰も排除しない」の説得力――映画『チョコレートな人々』久遠チョコレートが問いかける「働く」ということ

その背景には、鈴木監督が長年にわたり夏目さんを追いかけ、番組で紹介し続けてきたことで、事業が周知されてきたことに対する恩義もあるようだ。「“鈴木さんが撮るなら素をさらけ出すので、いいものにしてほしい”という思いを感じます」と受け止めている。

取材を受け入れる姿勢は、久遠チョコレートで働く様々な人たちも同様。障害のある人も、その親も、セクシャルマイノリティと言われる人も、「夏目さんが目指すことの意味を体感して、自分たちがやっていることは間違っていないので、取材を拒絶する意味がないと感じてらっしゃるんだと思います」といい、映像には誰ひとり顔にボカシが入っていない。

その姿勢を感じるからこそ、取材者としてインタビューする際、対象が健常者と障害者で意識を変えることは「全くないです」とのこと。「どう質問したら、こちらの意図が伝わるかなというのはもちろんありますが、それは、相手が子どもだろうが大人だろうがお年寄りだろうが同じなので、障害があるかどうかは関係ないですね。常に素の自分で話していますから」と明かした。

●チョコレートとの出会い「失敗しても温めればもう1回やり直しがきく」

若い頃に坊っちゃんヘアだった夏目さんの風貌は、40歳を過ぎて舐められないように、そしてチョコレートを教えてくれたショコラティエ・野口和男さんの姿への憧れから、ロン毛にひげをたくわえ、貫禄が出た。

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