『カーズ/クロスロード』は"クルマ版『ロッキー』シリーズ"! 実人生にリンクするテーマが満載
に立ってしまう。
ストームを筆頭とする新たな世代の台頭とレース人生を揺るがす衝撃的な大クラッシュで心が折れそうなマックィーンは、“夢の続きか、それとも新たな道か?”と人生の岐路で悩みまくるが、レーサーにあこがれるも夢をあきらめた過去を持っているトレーナー、クルーズ・ラミレスに支えられ、再起を賭けてレースに挑もうとするマックィーン。その展開は大人の共感を呼び、ディズニー/ピクサー史上最大の衝撃作と言う人も。
このお話のスジを聞いて真っ先に思い出しそうな映画が、シルヴェスター・スタローンの『ロッキー』シリーズ。かつて栄光を得た主人公が加齢に伴う現実に直面して戸惑い、台頭する新たな世代、それに負けそうな自分自身と戦うという大展開は、我々が必ず感動するアメリカ映画の類型のワンパターンだ。すなわち、ざっくり言ってしまうと『カーズ/クロスロード』は“クルマ版『ロッキー』シリーズ”で、マックィーン、そして新たな相棒クルーズ・ラミレスの関係性に着目して観ると、感動も味わいも深まるというものだ。
この点、すなわち大人が泣けるという問いについて来日していたブライアン・フィー監督は、「マックィーンというキャラクターがぶちあたる葛藤や困難、予想を超える衝撃の展開に皆さんが共感してくれるのではないかと思います。