原田眞人監督、子供時代を知る安藤サクラが「こんなに大きく…」撮影中に感じた女優としての魅力
さらにはサリngROCKとか天童(よしみ)さんといった大阪勢がどんどん彼女を責めていくわけで、そこに大阪弁で対抗していかなければいけない。僕はドキドキしながら見ていたんですが、ものすごく特訓してくれて、完璧でした。
――やはり、ずっと撮っていたくなるような魅力が安藤さんにあるということでしょうか?
原田:脚本をよく読み込んで、役を自分のものにして、さらにそこからよく考え、ものを見て相手を見ている。本能的なものもあるけれども、女優としてのインテリジェンスが原点にあって、すごいなということをずっと感じていました。
安藤:恐縮ですけど、嬉しいです。
――逆に、安藤さんから見て改めて原田監督はどのような印象でしたか?
安藤:新鮮で、今まで味わったことのない現場でした。6年かけてこの作品と向き合っていらしたというのを伺って、納得したというか。台本の重みというか詰まり具合がすごいんです。
初見で台本を読んだ時は、描かれている凝縮された世界を自分の想像力で具体的に広げていく作業に、丸1日以上の時間がかかりました。だからこそ、撮影現場で生まれるものに対してものすごく軽やかで、役者に対する演出一つ一つが新鮮で驚きがあるんじゃないかなと。