長野県「駒ヶ根ソースかつ丼」は、会津若松などのソースかつ丼と違うの?
と言うのは店主の山田庄三さん。
山田さんは2代目で、「店を継ぐ前に松本で修業していたんだけれど、逆に卵とじのカツ丼が珍しかった」そうだ。昭和57年(1982)に駒ヶ根に戻り店を継いだ。そのタイミングで麺類店から食堂にチェンジしたそうで、ソースカツ丼は当時からの味を守り続けている。
何はともあれ実際に食べてみようじゃないか。出てきたソースカツ丼はご飯の上にキャベツが盛られていて、その上にソースに漬け込まれたトンカツが豪快に載っている。見た目は何ともシンプルだ。ご飯とキャベツとカツを満遍なく箸で取って豪快に口に放り込む。
まず気が付くのがキャベツのシャキシャキ感だ。「駒ヶ根ソースかつ丼のルールで、キャベツは細切りにして水に漬けてから水分を切ってご飯の上に載せてます。だからすごくシャキシャキなんですよ」と山田さん。
そして主役のカツ。なかなか大ぶりにカットされたカツは、まだ揚げたてのカラッとした衣の食感が気持ちいい。でも、ソースに漬かったしっとり感も確かにあってなんとも絶妙。
しっかりした食べ応えのロース肉。「うちのソースは甘過ぎず、辛過ぎず。
最後までくどくならない味だよ」。意外なことに隠し味にカレー粉を少し入れているそうで、「これで食べやすい味になるんだよ」