くらし情報『BE:FIRST 三山凌輝×乃木坂46 久保史緒里、触れ合うことができない恋人役で映画W主演』

BE:FIRST 三山凌輝×乃木坂46 久保史緒里、触れ合うことができない恋人役で映画W主演

私は小説家という仕事柄、年間300本前後の映画やドラマを観ているが、ここまでタレントイメージを裏切る演技をした若手役者を見た記憶がない。

もう一人の主役、月菜役の久保史緒里さんの演技には言葉を失った。セリフのうまさはもちろん、セリフがないときの表情や瞳の演技が、セリフがあるときと同等、もしくはそれ以上に心に伝わってきた。小説家風にたとえると、顔面筋、毛細血管の一本一本まで動かす演技力、という感じだ。久保さんにお会いする前から、滅多に人を褒めない内田監督の評価が異常に高かったのも納得の女優力だ。静と動の演技の使い分けや声のトーンの強弱のつけかたが秀逸で、陳腐な言葉かもしれないが、彼女のような人を天才というのだろう。

チャンソンさんとは約10年前に、私の著書『忘れ雪』で主役をやって貰って以来、久々の再会だったが、韓国でもドラマや映画で活躍し、以前に比べて演技に深みが出て、大人の役者さんになったと感慨深い思いでスクリーンを見ていた。話題性だけではない二人の若き主役を抜擢し、これだけの作品に仕上げた内田監督の眼力と演出力もまた、紛れもない天才の為せる業だ。
こんなに素敵な映画になり、小説家冥利に尽きる思いだ。

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