読む鉄道、観る鉄道 (7) 『アンストッパブル』 - 実話を元にした列車暴走アクション
となっている。
事件の原因は事実と映画でほぼ同じ。
入れ替え中の機関士が前方のポイントが間違っていると気づき、超低速走行にしたまま機関車を降り、ポイントを切り替えて戻ろうとしたところ、機関車が加速して乗り込めなかった。
積み荷も溶融フェノールだったようだ。
ラストで機関車を止める方法も事実と映画は同じ。
なお、実際の事故のニュース映像がYouTubeにアップロードされている。
映画と同じ緊迫感が伝わってくる。
脚色としては、途中で試みられる作戦の数々だ。
暴走車の前方に機関車を待機させるというアイデアは、映画も実際の事故でも考案された。
映画では失敗。
実際の事故では、準備されたものの使わずに済んだ。
方策を試す順序が異なっていて、映画では主人公ふたりの作戦が「最後の手段」という演出になっている。
子供たちが乗った列車との衝突回避、主人公ふたりの列車との衝突回避シーンも演出されたものらしい。
このあたりは『新幹線大爆破』にも同様の場面がある。
また、フランク・バーンズが貨車を渡り歩くシーンなども実際にはなかったはず。
映画でこの場面はデンゼル・ワシントンがスタントなしで演じており、全体的にCGを使わず実物で撮っているため迫力がある。