読む鉄道、観る鉄道 (7) 『アンストッパブル』 - 実話を元にした列車暴走アクション
CGシーンと判明している場面はスタントンの大カーブ。
ここはもともと分岐点で、映像では分岐された線路を消し、空き地に石油タンクを追加している。
鉄道ファンとしての見どころは盛りだくさんだ。
9割のシーンが貨物列車、操車場、運転台展望などで埋め尽くされている。
777は39両の貨車を牽引し、列車の長さは800m。
その全編成を収めた俯瞰の映像が米国貨物鉄道の力強さを感じさせる。
もっとも、アメリカ大陸では全長1kmを超える貨物列車も多いそうだ。
ところで、鉄道の安全技術に詳しいなら、いったいどうしてこんな事故が起こってしまったかと不思議に思う。
機関車が無人で走行しても、日本ではデッドマン装置といって、制御機器が操作されない状態だと自動的にブレーキがかかる。
また、日本の列車は編成全体に空気制御ブレーキの管が接続されており、未接続だったり切れたりすると自動的にブレーキがかかる。しかし実際にアメリカでは事故が起きているわけで、デッドマン装置のしくみも違うし、空気ブレーキはあっても自動的な緊急ブレーキはかからないのだろう。
さらにいうと、日本では列車がすれ違う場所には脱線ポイントがある。