人材多様化こそ創造性を生む - アクサ生命の「ダイバーシティ」取組みを聞く
では、アクサグループでは、いつごろから「ダイバーシティ」に取り組んできたのでしょうか?2006年です。
株主には米国の資本家もいるわけですから、経営層がフランス人の男性ばかりというのはよくないなど、株主からの要望もありました。
また、欧州の中でも、北欧の国々は閣僚の一定割合を女性にするなどの動きもあり、アクサグループとしてもダイバーシティに取り組まないわけにはいかないと。
ただし、先ほども申し上げましたが、グループとしては、ある属性ごとに一定割合以上にしなさいということは掲げず、あくまで、属性にとらわれずに能力を見ていくという基本理念に沿った方針をとってきました。
――なるほど。
数値目標より、理念を重視しているのですね。
では、日本のアクサ生命においてはどうでしょうか?これまでは世界のアクサグループ全体について話をしてきました。
アクサグループはダイバーシティに関する枠組みを世界のグループ各社に提案し、それを受けて、各拠点で実践するというやり方をとっています。
トップダウンではなく、グループ全体でベストプラクティスを共有するとか、そういうやり方です。
一方、日本のアクサ生命についていえば、2009年3月下旬、障害者雇用に関し、法定雇用率が1.8%だったのに、雇用率が1.0%すれすれであることが判明しました。