人材多様化こそ創造性を生む - アクサ生命の「ダイバーシティ」取組みを聞く
これは、生命保険業界の中では最下位レベルだったわけです。
100%出資の特例子会社を作ってそこで障害者を雇用し、法定雇用率を達成する方法をとる会社もありますが、アクサ生命では、「ダイバーシティ&インクルージョン(受容・共生)」を理念としていますので、障害者という属性を一箇所に集めるのではなく、他の属性と同化させる方法をとることに決めました。
女性マネージャーが、「障害者の方が求めているのは、チャリティではなくて、チャンスなんだ」と熱く語ってくれたのを印象深く覚えています。
つまり、障害者を「能力が欠けた人」と見るのではなく、「異なる能力を有する人材」と見て、その能力を活かして会社や社会に貢献するチャンスがあることが重要であることに彼女は言及したのです。
――岩崎さんは、それにどう応えたのでしょうか?彼女の情熱に打たれた私は、彼女にダイバーシティのマネージャーをしないかと提案しました。彼女はそれを快諾し、現在はアクサ生命のダイバーシティ推進において、活躍してくれています。
推進する上ではリソースが必要ですから、専任の担当者から成るダイバーシティ推進室を設置し、きっちり予算も付与し、精神論で終わらない取組みを行っています。