くらし情報『岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (15) 本当に消費増税は必要か? 「財政悪化で日本は破綻」という議論に待った!』

2012年6月27日 10:06

岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (15) 本当に消費増税は必要か? 「財政悪化で日本は破綻」という議論に待った!

と日本全体のプラス(△270兆円)は項目ごとの四捨五入の関係でズレはありますが、ほぼ一緒の数字となっています。

以前の回で日本の対外純資産は世界一という話をしましたが、資金循環統計の「金融資産・負債残高」の余剰資金は対外純資産253兆円とも近い数値となっています。

対外純資産は昨年末の数字であるのに対し、今回取り上げている資金循環統計は1~3月期の速報値であること、2つ統計の間には部門分類、取引項目、勘定体系に若干の相違があることなどから多少差がありますが、対外純資産の数字と資金循環の資産・負債の合計はおおよそ同水準となります。

政府にも資産があり、これだけの余剰資金が日本全体にあるのだから、今のままの財政で全く心配なし、というつもりはありません。

基本的に無駄があればそれは削減すべきですし、政府の歳入と歳出のバランスが長期間に渡り崩れたままでよいわけはありません。

ただ、日本の財政悪化から日本国債が大暴落を起こして間もなく日本が破綻する、あるいはハイパーインフレになるといった極端な議論には「待った」をかける必要があるでしょう。少なくとも現状では日本が破綻するような危機的状況からは程遠いということを、こうしたデータを見ることでわかってもらえれば、一般市民が詐欺まがいの投資話に乗ってしまうリスクを避けられるはずです。

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