名称変更から10年、統合失調症への意識はどう変わったか?
「病」ではなく「症」になったことで、医者は病名告知がしやすくなり、患者も受け入れやすくなったそうだ。
では、一般の人にとってはどのような印象を持たれているのか。
今回、同社が行った20代から60代までの日本全国の男女合計500名を対象に実施されたWEB調査によると、「統合失調症」という名称を知っているかという質問に対し、その認知率は55.6%であった。
前回、2009年に調査した際に比べて大きな変化はない。
同様に、「精神分裂病」という名称を知っているかという問いに対しては、64.6%の人が知っていると回答。
このことから、一般にはいまだ「統合失調症」より「精神分裂病」の方が知られていることがわかった。
また、「精神分裂病が統合失調症に病名変更した」ことを知っていたと回答した人は24%にとどまったほか、統合失調症という病名自体にどのようなイメージを持っているかという質問に対しても、「病名からイメージがわかない」という回答が全体の20%以上にのぼったという。
「統合失調症」について正しく知られていない実情が浮き彫りとなった。
このことについて高橋名誉総長は、「メディアを通じて十分に病名や症状が認知されてほしい」