2012年7月14日 08:03
鉄道トリビア (159) 電気で走る電車、プラスとマイナスはどこにある?
ちょっと待て。
それなら、「踏切でうっかりレールに触ったり、雨でレールが浸水したりしたら感電するのでは?」なんて思うかもしれない。
しかし、それはおもに3つの理由で心配はいらないようだ。
理由の1つ目は、電極の片側だけ触れたとしても電流は流れないからだ。
電線に鳥が停まっても感電しない。
それと同じで、電極の片側だけ触ったとしても体に電流は流れない。
ただし人間の場合、プラスである架線のほうは危険だ。
鳥は空中にいるけれど、人は架線の他にどこかが体に触れている。
そこがアースになって電流が伝わってしまう。
架線は高電圧だから、触らなくても、近づいただけで放電を受けるかもしれない。
しかし、レールはマイナス側だし電圧も低いから大丈夫。
理由の2つ目は、レールに伝わった電流は「吸い上げ線」という電線を使って空中の「き電線」に送られるから。
「き電線」は架線のそばに張られたもうひとつの電線だ。電流の帰り道は「き電線」で、これが変電所へつながっている。
レールを電流が流れる部分は、車輪と最寄りの吸い上げ線の間になる。
理由の3つ目は、レールを流れる電流はわずかだからだ。