食品の安全は? 放射能の影響は? 福島の「今」を体験しよう
今回のモニターツアーは、そのPRの一環として行われた。
観光スポットを楽しみながら巡る中で、行政の取り組みと、各施設それぞれの民間の取り組みを知ってもらうのが狙いだ。
東京駅前を出発したバスは途中、那須、安達太良山など、北関東から福島へかけての美しい眺めを堪能しながら東北道を一路、福島市へ。
最初に訪れたのは観光農園の「みちのく観光果樹園」。
フルーツ王国福島では、6月はさくらんぼの最盛期ということで、さくらんぼ狩りを楽しむことからツアーはスタートした。
出迎えてくれたのは、福島市観光農園協会会長でもある同園の片平新一氏。
まずは福島市の農家による、震災後の取り組みについての説明が行われた。
「皆さんも福島の農産物に不安を持っていらっしゃると思いますし、私たちも厳しい状況が続く中、楽観視はしておりません。
当果樹園では、樹木はすべて高圧洗浄で除染をしました。もちろん、放射能のチェックは欠かせません。
時間はかかりますが元の福島に戻したい」と片平さん。
観光客が減り、デパートなどへの出荷もままならない状況が続いているが、それでも丹念に育てられた果実は変わらずに、美しくたわわに実った。