最強スプーン「コブラ」も製造! 洋食器のメッカ・新潟県燕市の魅力
だが、新潟県の冬は過酷なまでに雪が降る。
燕市近辺も冬になると1メートルは雪が積もる。
中越エリアの中では他の地域に比べると積雪量も多い。
そんな中、春がくるまでの副業として、農業従事者の間に根付いたのが洋食器製造業なのだ。
この街で見るステキなスプーンは、雪がきっかけで生まれたということになる。
そして、そのような経緯ではじまったスプーン作りであるにも関わらず、今や国内生産の洋食器の90パーセントが燕市で生産されているものだという。
副業が本業を超えたのだ。
これは、職人さんたちの地道な努力のたまものである。
しかも、このような話をお年寄りからでなく30代のSさんから聞けるのだから、いかに地域にスプーンないし洋食器が根付いているかが分かるだろう。最近では鋼でなくオールステンレスで制作し、高級洋食器として伊勢丹などの都心の百貨店に卸すことも多いという。
また、優れた研磨技術を生かして、様々な企業とコラボしている技術者もいるという。
奇抜なコラボレーションを仕掛けるのは30~40代の、この街ではまだまだ「若者」と呼ばれる人々だ。
燕市は職人の技術と若者の発想で、大いに盛り上がりつつあるようだ。
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