鉄道トリビア (169) 蒸気機関車はまるで「巨大なやかん」だった!?
こうしてピストンの両側に交互に蒸気を送り込むことで、ピストンは左右に運動を始める。
動輪に取り付けたロッドがその左右の運動を伝えることで、動輪は回転を始める。
蒸気機関車が動く上で要となる部分は、左右に動く弁とピストン。
これらが複雑に動くことで、蒸気の一方通行の圧力を回転力に変換している。
役目を終えた蒸気はシリンダーからも排出される。
だから蒸気機関車は煙突からだけでなく、車体の下部からも煙(水蒸気)を吐き出すというわけだ。
文章や図だけではいまいちよくわからない……という人には、梅小路蒸気機関車館のサイトにある「SLのしくみ」がおすすめ。
アニメを使い、ゲーム感覚で蒸気機関車のしくみを理解できる。
もうひとつのおすすめが、2011年に制作されたテレビ番組『復活 ~山田洋次・SLを撮る~』だ。
公園に保存されていたC61形をJR東日本が復活させるまでのドキュメンタリーで、蒸気機関車の構造やしくみがCGで紹介されている。
この番組は2012年3月にDVDとして販売された。
現在の自家用車には多数の電子部品が搭載されているという。
一方、蒸気機関車はこれだけの大きな車体を動かすために、コンピュータはもちろん、電気も使わない。