”週休2日制”が導入のきっかけだった? 知れば知るほど深い『銀行ATMの歴史』
という、預入れ専用の機械が開発されたそうです。
でも、そのあとすぐにCDとADの機能を併せ持つATMが登場したため、ADはすぐにすたれてしまいました。
ATMは急速に普及しましたが、1990年代の後半まで、CDとATMの両方が使われてきました。
理由は簡単。
ATMのほうが機械の値段が高かったからです。
CDと切っても切れない仕組みが、給与振り込みです。
高度経済成長時代、企業への貸出ニーズが高まり、銀行は広く預金を集める必要に迫られていました。
そこで、給与振り込みサービスを導入したのです。
それまで、給与は企業が社員に現金で渡していました。
社員は、受け取った給与から生活費などを支出して、残ったお金を銀行に預けます。
一方、給与振り込みは、企業が社員に支払う給与を銀行が預かり、それを社員の口座に入金します。
社員はCDからキャッシュカードを使って給与を引き出しますが、全額を一度に引き出すわけではないので、銀行にはお金がたくさん残るというわけです。
企業のほうも、積極的に給与振り込みを導入しました。
「そのきっかけとなったのが3億円事件」(根本先生)。
1968年12月東京で、東京芝浦電機(現在の東芝)