くらし情報『ECBの新たな国債購入策について』

2012年9月7日 22:07

ECBの新たな国債購入策について

具体的には、新たな国債購入策の実施には、対象となる国が、欧州の金融安全網であるEFSF(欧州金融安定化基金)や、その後継となるESM(欧州安定メカニズム)に対して支援を要請し、財政赤字の削減や構造改革の実施などを公約することが必要です。

また、ECBは、IMF(国際通貨基金)が、改革案の策定や改革の進捗状況の確認などに関与すべきとの見解を示しています。

さらに、対象国が支援の前提条件を順守しない場合には、国債購入が打ち切られることになっています。

ECBが新たな国債購入策の準備を整えたといっても、欧州の政府債務問題が解決に向かう訳ではなく、依然として、問題を抱える国々を中心とした、ユーロ圏各国の努力や協力が欠かせないことは言うまでもありません。

ただし、ECBが今回、通貨ユーロの維持に向けての強い決意や、国債購入を通じて金融面における混乱の抑制に努める姿勢を明確にしたことにより、投資家のリスク回避姿勢の緩和が続くと期待されます。今後は、スペインやイタリアなどの動きに注目が集まるとみられますが、弊社では、両国が国債購入策の発動に向けて、早ければ10月にも支援要請に動く可能性があるとみています。

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