新潟県津川にて、闇夜に行われる幻想的な「狐の嫁入り行列」とは?
が見えた年は豊作になると言われていて、昔から縁起のいいものとして扱われてきたという。
さらに、商家などが多かった津川では、「商売繁盛」や「家内安全」を祈願し、「お稲荷様」を祀(まつ)る風習があった。
それは今日でも変わらず、毎年5月3日には麒麟山「金上稲荷大祭」が行われている。
このように、津川は昔から狐と縁のある地域だったのだ。
また、合わせて同日、「つがわ狐の嫁入り行列」なる奇祭も開催される。
この祭りは、津川の町に口伝されてきた狐火伝説を元にしている。
進む過疎化や高齢化対策のひとつとして、人を呼び込もうとしたのが始まりだという。
実際、1990年に第1回目が開催されて以来、多くの観光客を集めており、今では毎年約5万人が訪れている。
「つがわ狐の嫁入り行列」では、昔の嫁入りの風習をそのままに再現。
辺りが暗くなり始める午後5時、住吉神社で白無垢(むく)姿の花嫁が、里に別れを告げるところからスタートする。
108人のお供を引き連れた花嫁が行列をつくり、松明やちょうちんで幻想的な雰囲気に包まれた町内をゆっくりと進む。道中、地元の保育園児によって披露される「子ぎつねの祝い踊り」