痛みには3つの種類がある!? 約2,000万人が保有する”慢性疼痛”って何?
「今日は何の日?」カレンダーを見ていたら、10月20日には「疼痛(とうつう)ゼロの日」と書かれていた。
「疼痛」という言葉を初めて目にした人も多いかもしれないが、名前は聞いたことがあっても、どのようなものなのかよくわからない人も多いのではないだろうか。
国際疼痛学会の定義によると、「実際または潜在的な組織損傷に伴って起こるか、またはそのような言葉を使って述べられる感覚的・情動的な不快な体験」とのこと。
つまり、疼痛とは「痛み」全般を指す言葉のようだが、これだけでは漠然としていてわかりにくい。
しかしながら、日本慢性疼痛学会のホームページによれば、全人口の約14~23%もの人が慢性疼痛を保有しており、治療に満足しているのは患者の約1/4にすぎないという。
これほど多くの人が悩まされている疼痛とは具体的にはどのようなものなのか、どのような治療法があるのだろうか。
日本大学医学部麻酔科学系麻酔科学分野・主任教授 小川節郎氏にお話をうかがった。
――疼痛とはいったいどんな痛みなのでしょうか?小川教授「【疼痛】とは【痛み】と同じ意味です。
痛みは、『1.炎症・刺激による痛み(侵害受容性疼痛)