2012年11月5日 11:04
銀行トリビア (18) グラミン銀行が行っている「マイクロファイナンス」ってどんなもの?
お金を貸すのは、銀行の仕事の大きな柱の1つ。
貸したお金が返ってこないと困るので、貸付けにあたっては担保や保証人を求めたり、借り手に返済する力があるかどうか審査したりします。
つまり、ある程度の収入や資産がなければ、お金を貸りられないわけです。
それに対して、貧しい人にお金を貸し、貧困から抜け出せるよう支援するのが「マイクロファイナンス」で、その代表といえるのが、バングラデシュのグラミン銀行です。
グラミン銀行の創始者はムハマド・ユヌス氏。
きっかけは1975年のバングラデシュの大飢饉でした。
農村地帯の貧しい人たちが、高利貸しから高い金利でお金を借り、返せなくてさらに貧しくなるという負のスパイラルに陥っているのを目にして、ユヌス氏は、わずかなお金さえあれば多くの人が貧しい状況から抜け出せると考え、マイクロファイナンスの仕組みを作ったのです。
グラミン銀行は、土地を持っていない人、あるいは持っていてもわずかな人に対して、少額を無担保、低金利、短期間で貸し出しました。
借りた人は、それで高利の借金を返済することができただけでなく、銀行の支援を受けて、借りたお金で小さなビジネス(材料を買い、それを自分で加工して売るなど)