桃太郎と家来の墓も! 桃太郎神社の本家は香川県高松市にある
「川を流れてきた大きな桃を割ったら元気な男の子が出てきた」。
桃太郎の話は誰もが知っているだろう。
その“桃太郎”の名を冠した神社が、国内に何と5つもある。
その中で唯一、桃太郎と家来の墓まで建っているのが「熊野権現桃太郎神社」だ。
神社がある地域一帯の地名は「鬼無(きなし)」。
かつて桃太郎が瀬戸内海を渡ってくる海賊を、鬼が島(女木島(めぎしま))で退治して“鬼がいなくなった”ことから、その名が付けられたと伝わっている。
まさに桃太郎の舞台にふさわしい場所と言えよう。
その昔、元讃岐国守だった菅原道真(みちざね)が、地元の漁師から「稚武彦命(わかたけひこのみこと。
古代の皇族)が3人の勇士を従えて海賊退治を行った」という話を聞いた。
それをおとぎ話にまとめたものが「桃太郎伝説」であり、その後、口移しに全国に広まったとされている。
高松市の鬼無地区は、背後に芝が生えている里山があり、すぐ近くに「本津川(ほんづがわ)」が流れている。
しかも沖合には大洞窟がある「女木島」が浮かんでいるといったように、おとぎ話に出てくる要素が全て整っていた。
このことを理由に地元では、鬼無地区こそが桃太郎伝説の発祥の地だと主張している。