理容室と美容室の違いを調べていたら、なんと織田信長に行き着いた!
ただ、日本の理容のルーツは江戸時代の髪結職にあるわけで、男性の月代(さかやき)を剃るために剃刀を使用していましたから、自然にそういう流れになったんだと思います」
時代劇でおなじみの月代とは、男性の頭髪を前額側から頭頂部にかけて半月形に剃り落とした髪型。武士が戦場に赴く際にかぶとを被りますが、その際に頭部がむれないようにと髪を剃り上げたのが始まりとされます。
「最初に剃刀で剃り上げたのは織田信長だと言われています。それまでの武士は、痛みをこらえて髪を毛抜きで抜いていたのだとか。しかし痛いし、時間がかかるしで、合理主義者の信長は剃刀で剃ってしまったんだそうです」
織田信長が始めた剃り上げる月代は、またたく間に戦国武将の間に広まり、更に江戸時代になると流行のヘアスタイルとなって、町人もまねをするようになって定着したとされます。そもそも剃刀は、6世紀に仏教とともに中国から朝鮮を経て日本に伝わったもの。お坊さんの頭を剃るための道具でした。
――理容室と美容室の違いといえば、シャンプー台の違いも不思議です。
理容室は前かがみのシャンプー台が多く、美容室はあお向けになるシャンプー台。これはなぜでしょうか?
「いろいろな説がありますね。