【エンタメCOBS】時間の定義 ~1秒の長さを決める~
日常生活とは切っても切り離せない「時間」という概念。今回は、そんな時間の定義について、あらためて考えてみたいと思います。
■昔の1秒の定義
そもそも1秒の長さというのは、どのように定められているのでしょうか。
かつては、地球の自転や公転をもとにして、1秒の長さというものを定義していました。
太陽が真南を通ってから、翌日また真南を通るまでの平均時間(=平均太陽日)を1日の長さとし、その1/24を1時間、さらにその1/60を1分、そのまた1/60を1秒。
つまり、平均太陽日の1/86,400を1秒という形で、世界各国の時間の基準として使っていました。これを「世界時(UT1)」と言います。
しかし、研究が進むにつれ、月の影響や海水の分布変動などにより、地球の自転速度が常に一定というわけではないことが分かってきました。
すると、必然的に1秒の長さの定義があいまいなものになってしまいます。
そのような背景から、より正確な基準となる1秒を定義しようとする動きが世界中で起こってきました。
■セシウムが世界中の時間を支配する
東日本大震災における原子力発電所の事故により、一躍有名になった「セシウム」。