【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(5)もしも可聴範囲が広がったら
20,000Hz超の音を発し、人間には影響せずに動物を追い払う仕組みだ。
ショッキングなネーミングだが「若者撃退装置」も存在する。超音波ではなくモスキート音と呼ばれる18,000Hz前後の音を使った装置だ。人間は年をとるにつれ高音が聞き取りにくくなるのを利用し、若者だけに不快感を与える目的で作られている。防犯用として公園に設置されたものの、効果が得られないどころか、かえって見物客やイタズラが増え、あえなく運用中止に至ったのも記憶に新しい。
さて、超音波が聞こえるようになったらどうなるか?労働安全衛生法では、超音波は「健康障害を防止するために必要な措置を講じなければならない」対象として明記されている。また、電磁波や超音波を悪用した犯罪を訴えるための特定非営利活動法人も存在するぐらいだから、人体への悪影響は疑う余地もない。
もっとも、これは限定された環境での話で、日常生活では今まで聞こえなかった家電のノイズや作動音が問題になる。
聞こえる/聞こえないにかかわらず発せられていた音であれば、すぐに健康を害することはないだろうが、余計な雑音に囲まれてイライラしながら過ごすのは避けられない。自然界ではコウモリが有名だが、アワノメイガ(蛾)