くらし情報『【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(9)もしも地球の自転が止まったら』

2012年9月23日 16:20

【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(9)もしも地球の自転が止まったら

■地磁気の減少で放射線にさらされる?

自転が止まった地球は、昼夜2つの半球に分かれる。地軸のように、太陽とは無関係に一定方向を向いたままなら1年に1回自転するのと同じになるが、これでも半年ずつの灼熱(しゃくねつ)と極寒を繰り返すにすぎない。気候はもちろん陸地や海洋も、現在とはかけ離れた過酷な星へと生まれ変わる。

太陽風の存在も忘れてはいけない。放たれるプラズマが人体に有害なことは過去にご説明したとおりで、現在は地磁気に守られているものの、自転が止まれば地磁気もなくなる可能性が高いからだ。

地磁気の発生はまだ完全に解明されていないものの、もっとも有力なのは地球ダイナモ理論だ。この説では地球の核(コア)の回転によって電気が生じ、磁力を発生させているという。鉄を主成分とする高温で流体のコアは半径約3,500km、そこに流れる電流は30億A(アンペア)に及ぶと考えられている。


この説は地球を発電機に見立てた理論だから、コアを回転させるエネルギーが必須となる。それは地球の自転とコアの対流によると考えられているので、自転が止まれば発電量の減少はまぬがれず、最悪ゼロになる。地磁気の消失は太陽風の進入を許し、地表が電磁波やプラズマにさらされることを意味する。

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