【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(11)もしも地軸の角度が変わったら
ウニやヒトデなど動きの遅い生物もちろんのこと、逃げ遅れた魚はひとたまりもない。
■氷期の再来
地軸の傾きは不安定で、41,000年周期でおよそ21~24.5度の範囲で変化している。傾きが大きいほど極地が受けるエネルギー量が増えるので、たった3度の違いでも気候に大きな変化をもたらす。しかも23,000年周期で地軸の向きが変化する歳差運動があるからややこしい。地球儀の台座を回転させるのと同様で、現在の北極はこぐま座を向いているが、約12,000年後には反対向きのこと座が北極星となる。
セルビアの地球物理学者ミラティン・ミランコビッチは、地軸の角度、地軸の向き、公転軌道から、地球の気候変動の分析に成功した。いわゆるミランコビッチ・サイクルである。このデータから、地球は太古から気温の低い氷期と、比較的暖かい間氷期を繰り返していることがわかる。
現在は間氷期だから、氷期が訪れるのは確実だ。せめて地軸の傾きが小さくならないよう祈ろう。
■まとめ
過去の大規模な気候変動は、生物の絶滅の原因となったが、同時に人類の進化や文明の発達に大きく寄与したことに違いない。
次の氷期を乗り越えるのは新たなホモ・サピエンスなのか、それともシアノバクテリアに戻るのか。いずれにしても楽しみだ。
(関口寿/ガリレオワークス)
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