【エンタメCOBS】草食でも肉食でもない、「ボンクラ男子」という生き方
初めて「ボンクラ男子」という言葉を耳にしたのは、ラジオ番組『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』でした。しかし、特定ジャンルの映画や音楽などを好む人々らしいという漠然とした印象だけで、今一つ輪郭がはっきりしません。オフ会でリアルにボンクラ男子を目にしても、正体はつかめずモヤモヤが募るばかり。こうなったら本丸に切り込むしかない!
■セクシャルじゃなくてソーシャルです
――覚悟を決め、件(くだん)のラジオ番組の構成作家にして、ボンクラ男子のバイブルとの呼び声も高い名著『ブラスト公論誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない』を制作した、古川耕氏に「ボンクラ男子」について伺いました。「ボンクラ男子」とは、どんな人なのでしょうか?
「ホモソーシャル的な趣味趣向・世界観、もしくは価値観を持ち、時にはその価値観を優先させるがあまり、社会性に欠ける振る舞いや言動を見せることがある……。そんな、少しだけ歪なバランス感を持つ人。また、男性に限らず『ボンクラ女子』も存在すると思っています」(古川氏)
ここで登場するホモソーシャルとは、主に社会学の分野で使われる用語で、ホモフォビア(同性愛嫌悪)とミソジニー(女性嫌悪)