■ 宇宙で一番大きな星とは
それでは、これほどまでに多く存在する星たちの中で、もっとも大きいものとはどれぐらいなのでしょう。
現在までに確認できている星の中で、最大のものは「おおいぬ座VY星」です。
この星は「赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)」と呼ばれる種類の1つで、その大きさは、直径が25億~30億km(太陽の1,800倍~2,100倍程度)、体積が太陽の60億~90倍という想像を絶するもので、仮に太陽の位置に同じサイズの星があったとすると、土星の軌道まで達するほどの大きさです。
また、1周の距離は、80億km以上ということになりますので、仮に時速1,000kmの飛行機で1周しようとすると900年以上、光の速度ですら8時間以上もかかる計算になります。
ただし、このおおいぬ座VY星は天体そのものの大きさが大きく変動する「脈動変光星」であることから、宇宙最大の星ではないと捉える説もあります。
■ おおいぬ座VY星の最期
ちなみに、このおおいぬ座VY星の寿命は残り少なく、まもなく最期が近づいていると推定されています。この星は最期に「超新星爆発」という大爆発を起こして壮絶な死を遂げますが、地球からは5,000光年も離れたところにあるため、幸いその影響を受けることは無いと考えられています。