【雑学キング!】もしも科学シリーズ(16)巨大台風がやって来たら
降水量をみると、強い雨と定義されている毎時20~30mmでは側溝や下水があふれ出し、50~80mmの非常に強い雨では傘はまったく役に立たず、マンホールから水が噴出する。80mmを超える猛烈な雨では息苦しくなるような圧迫感を感じる。ここまでくると排水も機能しないから、地域によっては降った分だけ水位が増すことになる。1時間で8センチとあなどるなかれ。12時間半後には水位1mになるのだから。
もし東京を直撃したらどうなるか?豪雨と高潮による河川の氾濫は避けられない。内閣府の資料によると、荒川が氾濫した場合、17路線97駅、延べ147kmが浸水し、およそ3時間後には大手町など都心部の駅も水没する。排水施設が稼働しない最悪のケースでは死者4,500人、116万人の居住地域が浸水、51万人が孤立し救助までに7日間を要する。
海水混じりの暴風は電力網をショートさせ、関東一円に停電を引き起こす。水没した機器や設備は、水が引いても使いものにならない。台風が去った後も、ライフライン、通信、交通のすべてが復旧するまで、東京は、首都はおろか街としての機能も果たさない。
日本の中枢は別のところに引っ越すのが良いだろう。