2012年11月18日 12:40
【雑学キング!】もしも科学シリーズ(17)もしも富士山が噴火したら
今年の富士山の初冠雪は9月12日。雪化粧こそ美しい。
そんな富士山が噴火したらどうなるのか?付近一帯は噴石と火砕流で破壊され、風に運ばれた火山灰は日本の機能を麻痺(まひ)させる。駿河湾まで達した溶岩は交通網を寸断し、10年規模の被害を日本に見舞うことになるのだ。
■キレる富士山
富士山は日本で一番高い山で、日本最大の活火山だ。およそ70万年に「先小御岳」として誕生し、その後3回の大規模噴火で現在の「新富士山」となった。それ以降も、奈良時代から現在までに10回の噴火が観測されている。平安時代の貞観(じょうがん)噴火では、青木が原(あおきがはら)樹海を溶岩で埋め尽くし、「せのうみ」と呼ばれていた湖を精進湖と西湖に分断した。
最後の大がかりな活動は1707年の宝永噴火で、江戸にまで響く爆発音と16日間に渡る噴火が記録されている。幸いにも溶岩は流出しなかったようだが、大量の火山灰が家屋を埋め尽くし、河川をせき止め洪水を引き起こした。
781年の貞観噴火から宝永噴火までおよそ1,000年。期間と回数で単純計算すると、富士山が我慢できる限界は100年間となる。1707年以降は噴火していないので、現在は許容量の300%を越える。