2012年11月18日 12:40
【雑学キング!】もしも科学シリーズ(17)もしも富士山が噴火したら
目に入れば結膜炎や失明、吸い込めば塵(じん)肺の原因となるので、外出時はスキーのゴーグルや防護メガネ、防じんマスクが手放せない。身じたくが整ったら日課の「灰かき」だ。放っておけば重みで屋根がつぶれるし、側溝が詰まれば汚水があふれ出す。梅雨は特に念入りに。水を吸った火山灰は重さが増し、木造家屋など指先ひとつでダウンさ。
■富士山より生中継
この瞬間に富士山を登るあなたは、地獄を体験する。
まず噴石の洗礼が始まる。噴火の勢いで飛び出す噴石は、400~500℃の高熱と銃弾並みのスピードであなたを貫こうとする。
どこに逃げるべきか?と考えるだけムダだ。噴火口から全周に向けて飛び出す噴石から、安全な場所などありはしない。ふもとを目指してひたすら走り続けよう。
迷わずいけよ、いけばわかるさ。
つぎに来るのは火砕(かさい)流だ。600℃に達する炎のなだれは、火山灰や岩石を巻き込んで時速100km程度であなたを追いかける。クルマで富士スバルラインを全力で下っても、道なき道をいく火砕流にはかなわない。火砕流が溶かした雪は融雪(ゆうせつ)泥流という名の土砂崩れに変わり、さらにあなたを追いかける。