くらし情報『【雑学キング!】もしも科学シリーズ(17)もしも富士山が噴火したら』

2012年11月18日 12:40

【雑学キング!】もしも科学シリーズ(17)もしも富士山が噴火したら

人間ならいつキレもおかしくない状況だ。

耐え難きを耐えた富士山は、ある日鬱憤(うっぷん)を大量のガス、噴石、火山灰にして天へと突き上げる。山頂にマグマが達するのを待てず、中腹から噴火する可能性が高い。噴火高度が25kmを超える火山爆発指数(VEI)5では、二酸化窒素やちりが長期に渡り成層圏を曇らせる。VEI=6以上となると火口付近を吹き飛ばし、爆発カルデラと呼ばれる窪(くぼ)地を生み出すこともある。いびつに変形した富士山など見たくもないのだが。

最初に感じる異変は、噴火の衝撃が生み出す空振(くうしん)だ。低周波なので人間には聞き取れないが、建物や窓を揺らし、ガラスを割ることもある。

つぎに火山灰がやってくる。周辺一帯を埋め尽くすだけでは満足せず、偏西風に乗って関東地方を攻撃する。予想される年間降灰量は、ふもとで1m、神奈川は20cm、川崎や千葉が10cm。東京都心は数cmだが、交通をマヒさせるのにじゅうぶんな量だ。

名前は灰だがガラス質なので、水に流すことも家庭ゴミにもできない。焼却炉やジェット・エンジンに吸い込まれると、溶けて内部を焼き付かせる。視界不良とあいまって、羽田と成田空港は無期休業だ。

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