「落語」という男社会で道を開く――日本初の女流落語家・露の都さんインタビュー
また女性だからこその“決め事”があるという。
「女だからこそ、舞台衣装の着物や化粧にはお金をかけています。ちょっといい着物を着て、メイクをしっかりすると、スイッチがONになる。背筋が伸びて、気合が入り、いい仕事ができます」
ポイントは、「買えなくもないけど、ちょっと高い」と悩んでしまうものを、エイッ!と買うことだという。分相応の中で、ちょっとだけ背伸びをすること。そうすると気合が入って、心の底からエネルギーが沸いてくるのだとか。
「お金をかける物は、人によって違っていい。ファッションでも、小物でも、レストランでも、自分の気分が上がる体験を探してみて」と都さんは語る。
■悩まないコツは、自分が「無」になれる時間を作ること
厳しい伝統芸能の世界にいながらも、「やめようと思ったことは一度もない」という。
“一晩寝たらすべて忘れる”という気楽さを持ち合わせる彼女に、悩みに溺れないコツを聞いてみた。
「時間があると余計な事を考えてしまいます。私は今まで修行や、仕事と家庭の両立など、悩む暇がないほど忙しかった。だから悩みがちな人は、趣味や勉強、好きなことに没頭すると良いのでは。
ランニングでも、仏像を彫ることでもいい。