『悪の教典』伊藤英明・三池崇史監督 インタビュー

●生徒一人一人と向き合って惨殺していく演技上での緊張感はありましたか?伊藤:常にニュートラルな状態。無心でいました。サイコパスはこうでなければいけない。わかりやすく表現しなければいけないって思うと、自分の幅が狭くなってしまうような気がして、そこは恐かったからこそ裸になれたんだと思います。

生徒役の新人の子たちは特にプレッシャーだったと思うし、監督に怒鳴られる子もいれば優しく諭される子もいるし、三池監督自身も人を使い分けて演出されていたんだと思います。監督は蓮実のように人を見抜く力があって、見透かされているような気がする。だから僕も裸でぶつかっていきました。

自分に勝るものは絶対にないはずだけど、それ以上に自分を引き出してくれるのは監督でありスタッフであり共演者の力であり、だから一緒にぶつかり合うくらいの気持ちでやりました。


『悪の教典』伊藤英明・三池崇史監督 インタビュー
●生徒の死に際に人の本性がでるなと思いましたが、伊藤さんだったら蓮実にどう立ち向かいたいですか。伊藤:潔く腹を切って死ぬべし。(笑) 『一命』につなげようと思ったんですけど違いましたね。。。どうするかな?最初は先生がそんなことすると思わないから、「見てきてやるよ!」って最初に行って、「俺が警察とか呼んでくるよ!任せろ!」といいながら一番に殺されるタイプかもしれないですね。(笑)

死に際に「だろ?」って言いながら死んで生きたいです。(笑) 僕はお調子者なので、そういう感じだと思います。

●『海猿』でヒーローから一転、悪役にチャレンジしてみて伊藤:役者っていつも自信がなくて、もしかしたらできないかもしれない。って思うからこそ全力で取り組める、そうゆうのが大事だと思うんです。


『海猿』がヒットした年に全く逆のキャラクターを演じられるのは役者として恵まれているなと思っています。役者を始めて13年くらいになりますが、30代になってからの面白さというのも感じるようになって、40代・50代もしかしたら80代までずっと続いていく役者人生にまたいろんな面白さを感じられるのだろうと思うと本当に楽しみなってきました。

自分が全力でエネルギーを出し切った作品をお客さんに観てもらっていろんなことを感じてもらうことの爽快さは、三池監督に教わりました。

ネガティブではない辛さを感じたり、昼夜逆転の撮影が続いてどうしても神経が高ぶっていたり、身体もものすごく疲れていて、それでも監督は役者もスタッフも時間すらも全てを使い倒すエネルギーの塊のような方なので(笑)、自分も同心に戻ってピュアな気持ちで作品に取り組めて、そこが本当に楽しいなと思いました。

キャラクターについてのイメージも監督から言葉で伝えられることはなくて、「蓮実を恐く撮るのも不気味に撮るのも僕の仕事ですからね」といわれていました。

台本を読んだからといって理解できるキャラクターではなかったし、原作を丸写ししてもしようがない。映画をヒットさせよう!とか、明日の撮影のためにエネルギーを残しておこうとかそういった意識もせずに本当に心を裸にしてエネルギーをぶつけていけばいいんだという気持ちで、出し切れるものを出し切った。そういう気持ちが今回は必要だったんだと思っています。


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映画『悪の教典』:11月10日全国東宝系ロードショー
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