2015年11月16日 05:15|ウーマンエキサイト

個人向け国債で得する人、損する人(普通のママでもできる投資 Vol.10)


どのタイプの国債を選べば得をするの?

さて今後、世の中の金利が上昇するとしたら、あなたなら、どのタイプの国債を持っていると得だと思いますか?

たとえば、あなたは今、1%の金利がつく「固定5」の個人向け国債を持っています。翌年、長期金利(10年物国債の金利)が上昇し、世の中のほかの金融商品の金利が上がったとします。仮に、定期預金の年利が2%になったとしましょう。

「固定5」は5年で満期になりますから、満期までは残り4年。その間、1%の金利を受け取ると、1%×4年間=4%です。
定期預金だと、2%×5年間=10%になりますね。
この場合、あなたは10%−4%=6%、差し引き6%の金利を得るチャンスを失ってしまうことになります。

では、あなたが「変動10」を持っていたらどうでしょう。
半年ごとに見直される金利は、長期金利の66%なので(基準金利×0.66)、仮に、長期金利を2%とすれば、2%×0.66=1.32%です。3%になれば、3%×0.66=1.98%…という風に見直されます。
金利がこれから上昇していくという時期は、「変動10」のほうがよさそうですね。

しかし、現在、金利は非常に低い状況です。
「個人向けの国債」の金利も、以下のように低くなっています。

現在の国債の金利

募集期間は平成27年11月9日~30日/発行日:平成27年12月15日
(参考)個人向け国債トップページ : 財務省(H27.11.6時点)



途中で換金するとなると、ペナリティとして、直前2回分の(各税引前利子相当額×0.79685)が差し引かれます。

もしも、インフレで高金利となったら、「変動10」の場合だと、2回分の金利も大きくなります。
国債を買う時は、途中換金しないで、期間中持つことを前提に買うほうがいいかもしれません。


しかし、逆に、今後金利が下がるという局面であれば、金利の固定されている商品は得だと言えます。

ちなみに、借金の場合は、これが逆になります。今、非常に金利の低い状況で、今後金利が上がるという時期に、固定金利でローンを組むと得ですよね。

これから、金利はゆるやかに上昇するだろうと見られています。今、変動金利タイプで住宅ローンを組んでいる人は、早めに固定金利に変えておいたほうがよいでしょう。

さて、株式と債券について理解していただけましたか? これから、資産運用をしていく時、株式や債券のなどの資産(アセット)に資金をどう配分していくかを決めなければなりません。資産ごとの配分を決めることを「アセット・アロケーション」といいます。

次回は、アセットクラスの配分をどう考えるかについて、お話しします。


(岩城みずほ)

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