連載記事:普通のママでもできる投資
投資信託のしくみを知ろう(普通のママでもできる投資 Vol.13)
投資信託の値段と手数料
投資信託の価格は、「基準価額(きじゅんかがく)」といいます。運用の状況は公開されていますし、今、いくらになっているのかもわかります。非上場の投資信託の場合、ファンドに組み入れられている株式などの時価総額を受益権口数で割って、一口当たりの価格=「基準価額」が算出されます。
購入、解約(換金)はいつでもできますが、当然ながら、元本や利回りは保証されていませんし、保有には手数料がかかります。手数料は、商品によって違うので、注意が必要です。
手数料は、販売手数料、信託報酬、信託報酬留保額の3つがあります。
販売手数料というのは、スポーツクラブの入会金のように、購入時に一度だけかかります。販売会社に支払うものです。
商品や販売会社によって違っていて、とても高いものもあれば、無料(販売手数料のかからないもの。ノー・ロードといいます)のものもあります。
たとえば、3%の販売手数料のかかる投資信託を、購入手数料込みで100万円分の買った場合、販売手数料が差し引かれ、97万円からの運用スタートとなるわけですから、販売手数料のかからない、ノー・ロードの商品を選ぶほうがよいわけです。
信託報酬(運用管理費用)というのは、スポーツクラブの毎月の会費のようなもので、投資信託を保有している間、ずっとかかる手数料です。毎日、ファンドの信託財産から差し引かれます。たとえば、信託報酬が年1%だとすると、その365分の1ずつ差し引かれていきます。こちらも商品よって高いもの安いものまで、さまざまです。
ファンドによってかかる「信託財産留保額」は(かからないものもあります)、解約する人が支払うコストです。
解約金を受け取るためには、ファンドに組み入れている株式などを一部売却しなければなりません。そのとき発生する手数料が、ファンドにとどまる人の負担にならないように支払うものです。
コストを下げることは最終的なリターンをあげる上で大切です。たとえば、3%のリターンを上げても、手数料が2%もかかっていたら、実質リターンは1%にしかなりません。
コストは小さいほうがいいのです。手数料の安い商品を選ぶことがリターンを上げるコツなのです。
次回は、コストに大きな差を生む、投資信託の運用方法についてお話しします。
(岩城みずほ)
プロが解説。株価が下落しても、資産運用を続けて大丈夫?