保育園に落ちた…そのとき、どうする? 都内の保育園事情
少子化が国の大きな課題にもかかわらず、なぜか解消されない保育園の待機児童問題。つい最近でもブログが引き金となり、あらためて待機児童問題がクローズアップされています。
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では実際、保育園の数はどのように推移しているのでしょうか。
ここでは、待機児童が多いといわれている東京23区の保育園事情について調べたことと、もし保育園に入れなかったときの対策方法をまとめてみました。
■じつは、保育施設自体は増えている?
まずは全国の保育施設の推移からみてみます。
平成27年9月に厚生労働省が発表した「保育所等関連状況取りまとめ(平成27年4月1日)」によると、25年で24,038ヶ所、26年は24,425ヶ所と微増、27年には28,738ヶ所と、ここ3年をさかのぼると、保育施設自体はじつは増えてはいます。
とくに、27年では前年から4,300件以上の急増。
これは、27年4月に施行された「子ども・子育て支援新制度」により、認定こども園、特定地域型保育事業(小規模保育)がカウントされているためです。
こども園とは、幼稚園と保育園両方の機能をあわせ持つ施設のこと。
特定地域型保育(小規模保育)は、3歳未満の子を対象に少人数(6~19人まで)の保育をする施設のことで、それぞれ一定の条件をクリアした施設が国の「認可事業」として位置づけられます。
つまり、公立の保育所以外の、国や市区町村の認可を受けた保育施設が大きく増えた、ということになります。
子どもの預け先が増えているなら待機児童数は減るはずですが、27年の全国の待機児童数は23,167人。
前年の21,371人から増えています。保育施設の増設と、出産後も働きたい女性の数とのつりあいは結局とれていないのが現状のようです。