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職場の人間関係、多すぎる仕事量、責任の重いプロジェクト…。そんなストレスから「もう勘弁してほしいよ」「やってられないよ」なんて仕事の愚痴を、妻にこぼす夫は少なくないでしょう。
愚痴をこぼせるのは、信頼している妻だからこそ。心を許している妻に弱音をはくことで、甘えているんです。妻のほうもそんな夫を気遣って「ご苦労さま」とねぎらったり、「負けないで」と応援したりしますよね。
でも、その愚痴の対象がだんだんと自分に向けられるようになってきたら? 怒りの対象が仕事だったはずが、なぜか矛先が妻に向かい始め、「おまえのせいだ」と言い始めたら要注意。それはもう、甘えの域を超えています。
今回は、
「夫の愚痴。妻への甘えなのか、ライトなモラハラなのか」を見極めるポイントと、その対処法について考えていきましょう。
■夫の愚痴テーマ、大きく分けると4パターン
夫の愚痴は大きく分けると、下記のような4パターンに分かれます。
・自分の能力・スキルに関すること
・職場の人間関係
・仕事の内容について
・勤務先の待遇・業界について
例えば「今日はすごく疲れた。なんで俺だけこんなに多く仕事を振られるんだろう…?」というのは自分の能力に関する愚痴です。
「あの上司と、俺。なんか相性悪いんだよなあ」というのは職場の人間関係にあたる愚痴ですね。
「昨日、大きなミスしちゃって…。夏のボーナスに響くかも」は仕事内容について。
「少子高齢化の時代に、うちの会社はやってることが逆行しているよ。もう先細りかなあ」は勤務先や業界について… というような感じです。
■愚痴る夫の心理「自己嫌悪の甘えか、責任転嫁のモラハラか」
愚痴をいうとき、夫の心の中はどのような状態になっているのでしょうか? 実は、愚痴をこぼす夫の心理は2つのタイプに分けられます。
1つ目のタイプは「どうしたらいいんだろう…」「俺ってダメだなあ…」という
自己嫌悪からくる愚痴です。これは「弱音をはく」と言い換えることもできますね。
自分に対する愚痴をいうのは「妻に甘えたいから」です。成果を出さなければならない毎日の中で、頑張る自分を励ましてほしい、話をやさしく聞いてほしい…。つまり、夫は弱音をはくことで妻に甘えているんですね。
2つ目のタイプは「部下(上司)は分かってない!」「会社の制度が悪い!」など
周りを批判する愚痴です。
会社という組織の中にいれば理不尽な目に合うことも珍しくありませんし、こうした文句はどうしても生まれてしまうものでしょう。だから、たまにあるのは仕方のないことです。
でも、自分の身に起こった出来事を、いつまでも周りの誰かや環境のせいにしている、自分を省みることがほとんどない、といった場合は要注意…!
なぜかというと、このタイプは自身の
イライラの矛先を妻にスライドさせる恐れがあるからです。
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例えば、部下の悪口をいっていたと思ったら「おまえもいつも要領が悪いよな」といってきたり、給料が上がらないといった愚痴から「お金がないのは、君が節約してないからじゃないか?」といってきたり…。
愚痴を聞いていただけなのに、いつのまにか自分が責められている…。周囲の誰かや環境を批判する愚痴は
「妻へのモラハラ」の第一歩になる危険を秘めているのです。