夫の前では黙ってしまう…「夫婦なのに言いたいことが言えない」自分のせい? それとも…
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手厳しい妻、いわゆる鬼嫁を持つ夫は、はたから見ると「苦労してるなぁ」と思えるかもしれませんが、関係はいたって良好…というケースは珍しくないようです。それは「お互いに言いたいことが言えているから」かもしれませんね。
躊躇(ちゅうちょ)せず、言いたいことが言える妻がいる一方で、「夫に本音は言えない」という妻も少なくないようです。言いたいのに、グッとこらえてしまうのはなぜなのでしょうか?
今回は、
「夫に言いたいことは言えないのはどうして?」、その理由について考えてみましょう。
■夫に「言いたいことが言えない」3つのシチュエーション
夫に言いたいことが言えないのは、どんなときでしょうか。具体的なシーンと、妻の心の声を思い浮かべながら、その理由も考えてみましょう。
1.「ほかの家事で忙しいから、夫にお風呂掃除だけ頼みたい。でも残業続きで疲れてるだろうし、頼んでも無理かも…」
ちょっとした家事のひとつなのに、夫に頼むことができない。
これは過去に頼んだとき「疲れているのに…」と夫の機嫌が悪くなり、雰囲気が悪くなった経験があるからではないでしょうか。
2.「部屋の電気を消し忘れる夫。電気を消してと言いたいけれど、毎回つけっぱなしだから、しつこいかなとためらってしまう…」
電気を使うと電気代がかかる。節約、節電のためにも使用しないときは電気を消してほしい。論理的に説明できることを口にできないのは、夫から「うるさいな」「細かすぎるよ」といった言葉をかけられるのが怖いからでしょう。
3.「大音量でテレビを見る夫に、音を小さくしてと注意したい。しかし、機嫌が悪くなりそうで言えない…」
これは、テレビの音が大きいと感じているのはもしかしたら自分だけなのでは? 「音を小さくして」と頼むのは、自分の身勝手なのではないか? と自分に非があると思い込んでいるのかもしれません。
■どうして言いたいことが言えなくなったのでしょうか?
妻は、どうして夫に言いたいことが言えなくなったのでしょうか? 前述した「言えない」シチュエーションを突き詰めていくと、大きく分けて3つの理由が考えられます。
1.「過去の経験」が原因
例えば、昔お付き合いをしていた彼と別れてしまった原因が「自分のわがまま」だった場合。
「もう君に振り回されたくない」「好き勝手言われて、疲れ果てた…」と言われた経験が今の自分にも残っており、言いたいことがあっても「これは私の身勝手かも」と思ってしまうのかもしれません。
「嫌われたくない」「また別れを切り出されるかもしれない」と、夫にも口をつぐんでしまう、ということが考えられます。
2.「自分のせい」との思い込みが原因
言いたいことがあっても「私が頑張ればいいんだ」と、すべてを自分で引き受けてしまうタイプではありませんか?
「こんなふうに思うのは、私の頑張りが足らないからだよね」と自分を鼓舞したり、「こんなことが気になる私が悪いのかも」と反省したり…。なんでもかんでも自分のせいにしてしまって言えないのかもしれません。
3.男尊女卑の考え
「男性に何か言うなんて…」「家のことは女性がするもの」といった男尊女卑の考えが、知らず知らずのうちに自分の中に根付いているのかもしれません。その場合も言いたいことが言えないでしょう。
このようにさまざまな理由が考えられるのです。