連載記事:パパママの本音調査
あだ名禁止ルール、半数の親が悩む結果に…大人が子どもに教えるべき本質は【パパママの本音調査】 Vol.374
イラスト:にわゆり
学校などのコミュニティでは、「あだ名禁止」にして、下の名前や上の名前に「さん」をつけて呼ぶというルールが決められているところもあるようです。
パパママ世代が小さかった頃は、友だちとあだ名で呼び合うのは当たり前。そこであだ名禁止ルールについて、パパやママたちはどのように考えているのでしょうか?
■半数以上が「どちらともいえない」と回答
アンケートでは、あだ名禁止のルールについて、賛成か反対かを聞きました。その結果、「どちらともいえない」と答えた人が55.4%となり、半数以上が中立の意見を持っていることがわかりました。
また、「反対」が23.2%、「賛成」が20.3%となり、あだ名への意見は真っ二つに分かれているようです。
Q. あだ名禁止、賛成?反対?
どちらともいえない 55.4%
反対 23.2%
賛成 20.3%
■どちらともいえない
イラスト:にわゆり
アンケート結果を見ると、全体の55.4%は「どちらともいえない」と回答していて、パパやママたちがあだ名の是非について悩んでいることがうかがえます。なぜ、過半数以上の人たちは「どちらともいえない」と答えたのでしょうか。
「友だちとの距離を縮めるのもあだ名だったり、また一方でいじめにつながるのもあだ名だったり、良し悪しだよなぁ」(秋田県 30代女性)
「あだ名ってその人物を特定するんですよね。本人が納得したならいいが、意地悪なあだ名もあるから、どちらとも言えないです」(神奈川県 50代女性)
「自分にとってイヤなあだ名かそうじゃないかで意見が分かれると思います。一度でも自分や子どもがイヤな思いをしたら、あだ名禁止に納得すると思いますが、そういう思いをしていない人にはわからないですよね」(神奈川県 40代男性)
「自分自身、小学生の頃にイヤなあだ名で呼ばれた時期がありました。『やめて』と言っても、『かわいいからいいじゃん』とやめてくれない子もいました。いまだに思い出すと、苦い気持ちになります。一方で、今でも好きなあだ名で呼んでくれる仲の良い友だちは宝物です」(東京都 50代女性)
自分自身の幼い頃の体験をとおして、あだ名を禁止にすべきかどうか、「どちらともいえない」と回答している人が多いようです。
あだ名にいい思い出も悪い思い出もある場合には、一概に「賛成」「反対」と言いにくい事情があるのかもしれません。
筆者自身も小学校中学年のときに、名字から連想したキーワードから、クラスメートに歌を作られたことがありました。その時期は、私の顔を見るたびに歌われて、本当に嫌だったことを覚えています。一方で、中学以降のあだ名は、当時「あまり好きじゃないな」と感じていたけれど、今となっては呼ばれるとその頃に戻れる特別な愛称だと感じられます。