コミックエッセイ:子ども大人な毒親との20年間
病気になった愛犬を放置する母…ひとりきりの介護が始まった 【子ども大人な毒親との20年間 Vol.53】
■前回のあらすじ
塾の先生に触られたしろみでしたが、母の影響で被害にあうのは自分が悪いのだと思ってしまいました。高2になったころハスキー犬のゴン太の調子が悪くなりました。母は渋りましたが、弟からも説得して病院に連れていくことに。
脳腫瘍ができていた
お散歩に連れて行けないのでペットシッターも解約。散歩がなくなった代わりに、家に帰るとゴン太のお下の世話をする毎日が始まりました。
母はゴン太を少し離れた部屋に匂いが来ないように閉じ込めていました。ちなみにシッターさんは外の散歩だから頼んでいましたが、他人が家に入るのが嫌な潔癖症の母は介護を頼むのは論外と考えていました。
当時セカンドオピニオンという言葉は知りませんでしたが、他の病院なら手術できる先生がいるのではと思い、母に他の病院にも行こうと言いました。でも『田舎の病院なんてどこも一緒だ』と言い取り合ってくれませんでした。
お小遣いをもらっていない私は、どうしても困った時近所に住む祖父母に頼ることもあったのですが、祖父母は相談もなしに私の母がゴン太を飼ったことをよく思っていないようでした。そのため、祖父母の前ではゴン太のことは触れてはいけないという暗黙のルールがありました。
それゆえ情けないことに、私は祖父母にゴン太のことについて助けを求めることができませんでした。
祖父母からいつも資金援助を受けていた母も、手術となった場合、高額な医療費を祖父母から出してもらえる可能性が低いから、ゴン太の手術を渋っていたのかもしれません。
この頃のことを思い出すともっと何かできたのではととても心が痛みます…。