太陽にはもう一つ奇跡が起きていた? 夢を諦めた2人が知る衝撃の事実と残酷な未来【君が心をくれたから#2】
そこで母から伝えられたのはあの時と同じ「雨にはお菓子作りの才能があるのね。たくさんの人を幸せにしてあげて」という、愛のある言葉。しかしあの時と違うのは、もう間も無く雨は味覚を失い、夢をかなえられなくなるという事実。
それが分かっている中で聞くこの言葉のなんと残酷なことか。
勘違いで諦めた夢も、母の期待にも、どうやっても応えられない。かなえられない。もどかしさと、悔しさと後悔でどうにかなりそうです。
■太陽に以前もう一つ奇跡が起きていた説
雨と太陽には共通点がたくさんあります。
夢を目指すきっかけとなった理由が母であり、それぞれ理由は違えど、母という存在を失っています。そして心の奥底にある自分への自信のなさ、コンプレックス。そして、自分の作ったものでたくさんの人を幸せにしたい、という夢。そのように、母や夢が二人の大きな共通点であり、人生に影を落とす存在にもなっています。
ある日、太陽は母を失った火災について、自分に原因があったことを知ってしまいます。母は太陽を助けるために亡くなったと。そして太陽には母の記憶がない。でも母との約束「立派な花火師になる」ことだけは覚えているのです。
これ、もしかしてここでも奇跡起こってません?
母が太陽救出のために一酸化炭素中毒になったのなら、それ以上に炎の中にいた太陽はなおさらでは?しかも太陽が、花火の火薬に静電気を起こして火災となったのであれば、太陽の居た場所が1番の火元です。