人を「下ろす」「降ろす」、どっちが正解? 意外と知らない言葉の使い分け方
体外へ出す。堕胎する。「子を—・す」」
4.神仏・貴人・客などに供した物を下げる。また、お下がりをもらう。「膳を—・す」「供物 (くもつ) を—・す」
5.生えているものを切ったり、そったりして落とす。「枝を—・す」「髪を—・す」
6.役職・地位を下げたり、辞めさせたりする。「主役を—・される」
(出典:『デジタル大辞泉』小学館)
引用したのは代表的な意味のみですが、これだけでもさまざまなシチュエーションにおける「おろす」があることが分かりますね。
ほとんどの場合は「下ろす」を使えば問題ありませんが、「下」と「降」は若干ニュアンスが異なるため、より詳細に表現したいのであればそれぞれの違いを理解した上で使い分けるのがおすすめです。
◇使い分ける時のポイントは「移動させるものの位置関係」
「下ろす」と「降ろす」を使い分けるならば、移動させるものの位置関係に着目してみましょう。
例えば、ある基準値より低い位置に持っていくだけなら「下ろす」という表現が適切です。一方、乗り物から外へ出る場合や高い地位から外れる場合は「降ろす」を用います。
とはいえ、「降ろす」が適切な場面で「下ろす」