シンデレラに青より相応しい色は無い--衣装デザイナーサンディ・パウエル1/2【INTERVIEW】
ジョン・ガリアーノやクリスチャン・ディオールのように、普遍的なシルエットを現代の感性で再解釈していく作業でした。――シンデレラが舞踏会で着るブルーのドレスについて教えてください。彼女のドレスカラーは、最初からブルーにしようと考えていました。ブルーよりシンデレラに相応しい色はないと思ったからです。このドレスの深みのあるブルーを出すために、異なる素材や質感の生地を重ねています。一番上の生地はシルク。シルクやポリエステルなど、異なるテキスタイルを重ねることで、シンデレラが動き、ドレスに光が差し込む度に、新しい輝きを見せてくれるドレスに仕上げました。このドレスを製作するにあたり、20人のスタッフで延べ1万時間くらいかけています。
――舞踏会でシンデレラが着たドレスには、1万個ほどのスワロフスキーのクリスタルが散りばめられているそうですね。このスワロフスキーや内側のテキスタイルがグリッター素材なのは、シンデレラの内面から溢れる美を表現するためでしょうか?その通り!それから、シンデレラのドレスの表面に使用したシルク生地もそうですが、上質な素材というのは気品のある表情を作り出してくれます。シルク生地から透けて見える輝きで、シンデレラの内から溢れ出る魅力を表現しました。