2015年6月29日 22:00
時代、ファッションと共鳴する“美”の世界。アーティスト冨沢ノボルが考える「モード」なヘアメイクとは?【INTERVIEW】
それから、冬の白、それも真っ白が好きですね」
メイクアップだけではなく、ヘアも手がけているのも冨沢さんらしさであると言えるだろう。グローバルに活躍するクリエーターとしては、非常に珍しいからだ。「ヘアとメイクアップの両方を行うことにこだわるのは、顔と頭は別々ではなく一体であるから。そう捉える事で、自分が表現したいクリエーションの幅が広がるからです」しかし、ヘアとメイクアップは、それぞれの技術面では別のもの。「それだけに大変ですが、ファッションが有りそれに合わせた、メイキャップが有り、ヘアが有る。僕は、トータルに見た美を作っていきたいという思いが有り、バランス感を大事にしています」
その情熱をも感じさせるクリエーションの、驚きにも似た圧倒的な美しさは、パワフルで鮮やかだ。「絵を描くような感覚でメイクアップについて考える人もいますが、僕は人と向き合う職業と思っています。人間が好きじゃないとできないかもですね。
毎日の出会いの中で生まれるものを大事にしつつ、少しだけ未来の今を表現していきたい。そこに、日本の伝統美なども取り入れられたら素敵ですね」ーー人への愛と誠実さが、冨沢さんのクリエーションの絶対的な美しさを司っているのだろう。