2015年11月5日 20:30
ライゾマティクス真鍋大度が語る「テクノロジーと表現の融合」--1/2【INTERVIEW】
ーー「まだ誰もやったことのないことに挑戦したい」という言葉をインタビューやドキュメンタリーで度々耳にします。それは、表現は一種の発明である、クリエーターにはパイオニア的な役割もあるということでしょうか
僕たちの役割というか、挑戦していることは、誰もやったことのない表現を見つけるということなので、技術的には枯れていても全く問題ありません。ただテクノロジーを使って、ただコンテンツを作るだけでは新しい表現は作り出せないので、アイデアや工夫が必要になってきますね。そのためには技術的なことだけでなく、前例を調べることが重要です。具体的には、学会に足を運んだり、論文を読んだりというところから、研究所を訪問して取材するなど色々な形があります。たくさん作品に触れることも重要かと思います。
ーー新しい表現を見る人に理解してもらうために、配慮していることはあるのでしょうか。
アートとして見せるか、エンターテインメントとして見せるかで、それはだいぶ異なってきます。
エンターテインメントの場合は、演出家の方とブリーフィングすることを大切にしています。演出は、テクノロジーを感じさせないもの。テクノロジーが前に出過ぎると、技術解説になってしまいますから。