2015年12月10日 15:00
伝説のアーティスト、セルジュ・ルタンスを知っていますか?
彼女はセルジュ・ルタンスが手がけた資生堂の広告ビジュアルにも度々登場する。現在、セルジュ・ルタンスは自身の名を冠したブランドで2000年よりフレグランスを、2005年からはメイクアップラインも加えて手がける。それ以前には今はなき「インウイ」のイメージクリエーションも。35年に渡る資生堂における彼との軌跡は、静岡県掛川市の資生堂企業資料館でなぞることができる。
セルジュ・ルタンスには色々な顔がある。その希有な存在と独特の世界観で生み出される色もに魅力的なのはもちろんであるが、多くの人が今真っ先に想うルタンスは、少なくとも私にとってはやはり魔術師とも思えるほどの香りのクリエーターであろう。
そんな彼を象徴的する六角形でデザインされた「ノンブルノワール」は、生産を中止している現在もなお問い合わせがあるという伝説の香りだ。
資生堂企業資料館に隣接する資生堂アートハウスで開催中の「香水瓶の世紀」展(後期)では、「ノンブル ノワール」をはじめ、セルジュ・ルタンスが手がけたフレグランスボトルが並ぶ。
展示の中でも目を引くのは、1990年代半ばにフランスで発表された、通称「グラベ」シリーズ。ガラス彫刻の施された美しいコレクションだ。