中里周子×寺澤真理「ファッション×デジタルを考えたら、宇宙に行き着いた」--1/2【INTERVIEW】
寺澤:「モノが売れること」が単純でもあり、難しいことでもありますよね。例えば、あるモノを手にした時に人は心が突き動かされたり、そこに共感が生まれたりすることが、購買に繋がるのではないかと思います。
私の担当するTOKYO解放区は、13年の3月に伊勢丹新宿店がFASHION MUSEUMをコンセプトにリモデルした際に生まれました。トラディショナルでコンテンポラリーな一面も担う伊勢丹新宿店の中で背負っている役割は、ファッションにおける中里さんの役割と重なる部分もあるのではないかと思います。
モノを売るということだけではなく、その先につながる価値観を提案することが役割なのではないかと。
中里さんの価値観を提示するというファッションの在り方に未来性があり、将来性があると思っています。今はまだ、色々ともやもやしているし、難しい課題に直面しているなという感覚ですね。もしかしたら、今が何かの通過点の時期なのかもしれない。
既成概念やルーティーンを打ち破る時が来ているのかなという気もしています。
後編「中里周子×寺澤真理『ファッションだから持ち得る、人への愛。これが大事』」に続く。
中里周子が13年3月にここのがっこうの卒業制作で発表した「デパートプロジェクト」