創業者ルイを主人公とする伝記小説『ルイ・ヴィトン 果敢なるひと』の日本語版が2月15日に発売
となっても信頼を寄せ続けました。1854年、ルイ・ヴィトンは自分の名を冠した店を構え、革新的なアイデアを次々に打ち出します。第二帝政の華やかさと活気に背中を押されたルイは、贅沢な衣服を無事に運ぶためのトランク、長距離旅行の必需品を収納するためのトランクをデザインすることで、小説さながらの人生を切り開きます。
本作に関し、キャロリーヌ・ボングランは次のように語っています。
「人が人生で築き上げるものは何であれ、勤勉、良識ある行動、堅固な価値観、勇気を土台としているのだ、との気付きを読者に与えることが出来れば幸いです。ルイは無一文から出発しましたが、気概に溢れ、目標に向かって努力を惜しみませんでした。彼はあくまでも謙虚でありながら、抱いた希望と夢を実現したのです。また、偉業を成し遂げた男性の傍らには必ず1人の女性――もしくは2人!――が存在する、と読者に気付いてもらえたら、とも思います。
同時に、今ではすっかり忘れられた19世紀、すなわちルイも含めたさまざまな人が発明を競ったあの時代の雰囲気を感じ取っていただければ嬉しいです。当時のパリの変容ぶり――ナポレオン3世がオスマンに託して大改造する前の中世然としたパリ、そして改造後の颯爽として輝かしいパリ――を描くことができたのは作家冥利でした」。