くらし情報『映画監督園子温「風化しかけた記憶に対しての小さな詩をつくりたい」1/2【INTERVIEW】』

2016年5月6日 20:00

映画監督園子温「風化しかけた記憶に対しての小さな詩をつくりたい」1/2【INTERVIEW】

の世界を描いた理由とは?そもそも僕は「静」的な映画を撮りたくて、映画の世界に入りました。25年前、デビューをした頃は、静かな映画でいこうと思っていたけれども、なかなか上手くいかない。それからはからずも動的な映画主体になったけど、実は静かな映画が出発点なんです。■いつも心の中に詩を忘れたことは一度もないーー園さんは高校生の頃から詩を書かれていて、『ひそひそ星』はとりわけ詩的な作品ですね?もし詩を書いてなかったら、いまの僕はないと思うくらい、詩は欠かせないものだし、これまでの映画の中にも詩がいっぱい散りばめられている。台詞一つとっても、あの頃、詩で勉強したことが、全部役に立っているな、と思う時がありますね。10代の頃、詩を読み漁っていましたからね。日本の現代詩はもちろんですが、世界中の詩人の作品を読んで、本当に勉強になった。それが根底にあり、いつ何をやっても心の中に詩があり、詩を忘れたことは一度もありません。
ーー映画の世界観にも、詩の影響は大きいですか?25年前、僕にとってよい映画とは、オリジナリティー溢れるもので、オリジナルの刻印がない映画はダメだと思っていた。すごくよくできているけど、誰の作品だかよくわからない映画よりは、駄作でもいいから、パッと見ただけで、誰の映画かわかるような作品をつくるべきで、自分もそうありたいと願っていた。

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